鎌倉の外れに建つ謎の館、時計館。角島・十角館の惨劇を知る江南孝明は、オカルト雑誌の“取材班”の一員としてこの館を訪れる。

その孤島に招き寄せられたのは、たがいに面識もない、職業や年齢もさまざまな十人の男女だった。

高校生の久太郎は、同じ1日が繰り返し訪れる「反復落とし穴」に嵌まる特異体質を持つ。

他人を寄せつけず奥深い山で芸術家たちが創作に没頭する木更村に迷い込んだまま、マリアが戻ってこない。

昭和29年の洞爺丸沈没事故で両親を失った蒼司・紅司兄弟、従弟の藍司らのいる氷沼家に、さらなる不幸が襲う。

ケネディ国際空港からタクシーに乗った出張帰りの男女が忽然と消えた。

埼玉県と長野県の境近く、かつては個人の別荘であった寮「リラ荘」を、日本芸術大学の学生七名が訪れた。

ホームズ物語は、月刊誌『ストランド』に短編が掲載されはじめてから爆発的な人気を得た。

古神家の令嬢八千代に舞い込んだ【我、近く汝のもとに赴きて結婚せん】という奇妙な手紙と佝僂の写真は陰惨な殺人事件の発端であった。

五十年間、家から一歩も出なかった老婆はいかにして毒殺された?動物園園長が残した死に際の伝言の意味は?他にも有栖川有栖氏絶賛のシリーズ中の白眉「曲がった犯罪」、レゲエ・バンドの見立て殺人「パンキー・レゲエ殺人」を収録。

9マイルは遠すぎる ｱｰﾑﾁｪｱ・ﾃﾞｨﾃｸﾃｨﾌﾞ・ｽﾄｰﾘｰの定番。

次から次へと殺人を犯し、ニューヨークを震撼させた連続絞殺魔〈猫〉事件。

轢き逃げは、じつは惨殺事件だった。被害者は森元隆一。

雪に閉ざされたニューヨーク州スパータの町は、殺人鬼HOGの凶行に震え上がった。彼は被害者を選ばない。

美貌の資産家が自己所有の高級旅館で謎の首つり死体として発見され、夫が逮捕された…。

腕利きドライバーのケインが受けた仕事は、ごくシンプルに思えた。

広大な敷地を所有するデスパード家の当主が急死。その夜、当主の寝室で目撃されたのは古風な衣装をまとった婦人の姿だった。

弁護士、暗号専門家、作家、化学者、画家、数学者の六人からなる〈黒後家蜘蛛の会〉と給仕一名は、月一回〈ミラノ・レストラン〉で晩餐会を開いていた。

東京を騒がせる怪事件の影で、知略によって警視庁を出し抜いてきた元江戸南町奉行の一派。

湘南・葉山マリーナから沖縄を目指す豪華クルーザーのインディアナ号が出港した。

九世紀の天台僧・円載にまつわる唐の秘宝探しと、一つの指紋も残されていない部屋で発見された身元不明死体。

閑静な住宅街、四階建てフラットの最上階で高齢女性の絞殺死体が発見されたとの報を受け、モーズビー首席警部率いる捜査班は現場に急行した。

無政府主義者の秘密結社を支配している、委員長〈日曜日〉の峻烈きわまりない意志。

ヴィクトル・ユゴー街のアパルトマンの広間で、血の池の中央に外出用の服を着け、うつぶせに横たわっていた女の死体は、あるべき場所に首がなかった。

魔鏡を競り市で手に入れたことで、宇佐見陶子の運命は変わった。

事故で入院中のセールスマンに隠された秘密とは? 私立探偵サムスンが愛娘とともに謎を追う。

まったく何ともいいようのないうまさだった――隠れ家レストラン〈スピローズ〉で供される料理はどれもが絶品ばかり。

神保町に店を構える村雲書店の跡を継ぐのは長女の婿か次女の婿か？　余命幾許もない主人が考えだした後継者選びの方法――それは十冊の稀書の収集合戦だった！　即売会盗難事件の犯人は、跋扈する幻の愛書家の正体は、そして戦いの果てに笑うのは誰なのか？　当代の碩学が描く

時は明治末期。政府重鎮の妻君・但馬夕とその家の書生・御萩慎之介との情死事件は起きた。

『日比谷公園の鶴の噴水が歌を唄うということですが一体それは真実でしょうか』――昭和九年の大晦日、銀座のバーで交わされる奇妙な噂話を端緒に、帝都・東京を震撼せしめる一大事件の幕が開く。

津村沙世子―とある地方の高校にやってきた、美しく謎めいた転校生。

近未来のアメリカ。

時あたかも大東亜戦争を目前にし

最終学年を迎えた「私」は卒論のテーマ「芥川龍之介」を掘り下げていく一方、田崎信全集の編集作業に追われる出版社で初めてのアルバイトを経験する。

ぐうたらでダメ男の若旦那バーティーと、とんち男の召使いジーヴス。

孤独な中年女性の日常への美しくも不気味な侵入者をえがいて、江戸川乱歩が奇妙な味の傑作と絶賛した「銀の仮面」、大嫌いな男に親友気取りでつきまとわれた男―奇妙な関係がむかえる奇妙な顛末「敵」、大都会の暗闇にひそみ、異国からきた青年を脅かす獣の恐怖を克明に綴って

洋館で行われたトランプゲームの最高峰コントラクト・ブリッジの最中、女性が鍵のかかった部屋から消失。

平将門の娘・滝夜叉姫の祟りで伯父が殺されます―まったく働く気のない心霊探偵・物部太郎のもとへ依頼人が来た。

深夜の大通りを咆哮をあげギクシャク歩む、青く光る怪人。消えたり現れたり、変幻自在の峠の小屋。

――シュルーズベリは混乱の極みにあった。

このミステリの犯人は天使です。しかし探偵役もまた天使が務めます。

諸君はアッシャー家の崩壊を見いだすだろう―予告の電話は真実を告げていた。

本書の表題になっている「アモンティラードの樽」は、屈辱のゆえに復讐を誓った男の物語である。時はカーニバルの夜。

完全犯罪なんてカンタンさ！1滴で致死量。体内に入って24時間後に効き目があらわれ検出不可能。

被害者捜し、探偵捜し、と一作ごとに新機軸を出して読者を魅了した才媛パット・マガーの長編代表作。

大学生・柱田真一はある日、反故紙の中から樋口一葉の遺稿らしき紙片を見つける。